漢字圏外からの外国人にとって漢字学習は鬼門です。「漢字」と聞くと明らかにイヤそうな顔をする学生もいますよね(笑)そもそもどう勉強すればよいかわからない人も多いでしょう。また、日本語学校などの教育機関においては文法学習が優先されがち。漢字学習は後手に回ってしまいます。そこで本記事では、授業のスキマ時間を使ってアイスブレイク的に行える“バラバラ漢字クイズ”をご紹介します。
“バラバラ漢字クイズ”って何?
スライド上に、漢字がパーツで分けられバラバラに並べられています。これらを組合せて熟語を作るクイズです。まずは1問やってみてください。

…できましたか?
答えは、…(この下に答えが来ますよ~スクロール注意です!)
練習
です。
バラバラになっていると意外とわからないもんですよね~(笑)
“バラバラ漢字クイズ”はN2対策授業準備中に爆誕
この“バラバラ漢字クイズ”、実はかなりの急ごしらえでした。
某専門学校の留学生対象日本語クラス(週一)で、JLPT(日本語能力試験)N2対策授業をすることになりました。全12回で全範囲を網羅するのは不可能。なので、学習内容の取捨選択を迫られました。
とはいえ、漢字…JLPTにおいて“文字”は問題1に出題され、出題数は少ないけれども“必ず出題される”項目。
「さあ、がんばるぞ!」と気合を入れた直後の問題にスムーズに答えられたら、その後の問題を解くのに良い振りがつくかもしれないと考えました。
そんなわけで“文字対策”をどうしても諦めたくなかった私は、短時間で学習できるコンテンツを探しました。
私が探していたのは、漢字の形(へんやつくり、成り立ち)と漢字一字一字が持つ固有の意味にも触れられるようなコンテンツでした。しかし、漢字テストやクロスワードはあるものの、私が求めていたようなものは見つけられませんでした。
「作るか。そんなら。」
こうして“バラバラ漢字クイズ”が爆誕したのです。笑
“バラバラ漢字クイズ”(漢字クイズ教材)はこんな人におすすめ!
- 日本語能力試験N2レベルを目指す学習者に
- 漢字の構造に強くなりたい中級以上の学習者に
- 漢字が苦手な小学生に(高学年推奨)
- 単調な漢字学習に飽きた人に
- 楽しみながら漢字学習をしたい人に
“バラバラ漢字クイズ”の特長
以下、“バラバラ漢字クイズ”の特長です。
✅ 1. 部首・構成要素への意識を育てる
漢字を「構成パーツ」に分解することで、視覚的・構造的に漢字を理解する力が育ちます。
漢字が苦手な学習者にとっては「意味不明な記号」から、「理解できる組み合わせ」へ変わるきっかけになります。
✅ 2. N2レベル語彙の定着を助ける
クイズに使われている熟語は日本語能力試験N2レベル。
→ 単なる暗記ではなく、「考えて当てる」ことで記憶に残りやすくなります。
✅ 3. ゲーム感覚で参加できる
スライド形式で順番に表示し、ヒントを出しながら答えを引き出すスタイル。グループ対抗などで取り組むと盛り上がります。楽しく遊びながら学べる教材です。
✅ 4. 意味確認までセットで行える
単語の「読み」だけでなく、「意味確認」もセットになっているので、語彙力の定着に直結します。
💡 「バラバラ漢字クイズ」教材版もあります!サッと使えるPDF版追加しました!
授業ですぐ使える全20問セット(JLPT N2レベル対応)を販売中です。
- 問題数:全20問
- 形式:PowerPoint (.pptx)+PDF
- 価格:500円(税込)
- 動作環境:PowerPoint または Googleスライドで利用可
PDF:Adobe Readerまたは同等の機能を持つPDF閲覧ソフト
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短時間で準備OK!そのまま授業に使える便利な教材です。
購入方法は “バラバラ漢字クイズ”、売ってます。をご覧ください。
こんな学習者・授業にピッタリ(漢字学習・JLPT N2対策)
初中級以上の日本語学習者(N3合格以降)
覚えるべき文字・語いが多いN2・N1対策学習で、楽しく視覚的に学べます。
ペア・グループ活動を取り入れた授業で
グループ対抗にして熟語ができるまでのタイムを競ったり、意味を説明するために寸劇をしてもらったりすれば、アイスブレイクにとどまらず立派な漢字学習の授業になります。
定着が不安な学生に
「見る・考える・当てる・意味を言う」の多重アプローチで記憶に残りやすくなります。クイズを解くために何度も「見る」ことで、慣れ親しみも生まれやすいです。
JLPT対策授業の中でどう使う?
“バラバラ漢字クイズ”を授業の中でどう使うか、アイデアを2つご紹介しますね。まったく同じではないですが、私も実際にやっているアイデアです。
グループ対抗!バラバラ漢字でN2頻出熟語を作ろう
【用意するもの】
- ホワイトボード(グループごとに1つ)または裏紙
- ホワイトボードマーカーまたはマジック(書いた文字がよく見えるペン)
- 3~4人のグループを作ります。
- “バラバラ漢字クイズ”のスライドを提示します。
- グループで何の熟語か考えてもらい、わかったらホワイトボードに書いて見せてもらいます。
- 一番早くホワイトボードを提示したグループにポイントを加算し、熟語の読みかたを尋ねます。合っていれば追加ポイントを与え、続けて意味を尋ねます。意味も合っていれば追加ポイント。
- 読みかたや意味を誤っている場合は、他のグループにチャンスをあげます。
- 熟語・読みかた・意味 全て正解が出揃ったら次の問題に進みます。
私の授業で実施したところ、1問10分ぐらいかかっていました。はじめのうちは「こんなときに使うよ」など、ヒントをあげると集中力が続きやすいようでした。
1度でN2漢字を何個も覚えられる!バラバラ漢字でダイアログ
【用意するもの】特になし
- 3~4人のグループを作ります。グループの数は4つぐらいが理想的です。
- 1つのグループに1問の“バラバラ漢字クイズ”を出題します。
- それぞれ答えを考えてもらうと同時に、答えの熟語を使った会話文を考えてもらいます。
- それぞれのグループに答えを尋ね、会話文を発表してもらいます。
こう書くと地味に見えますが(笑)、結構盛り上がります!会話文が作れるということは、意味やニュアンスが理解できているということですから、意味だけを尋ねるよりもっと深い学びにつながります。中級以上の学生なら楽々できるはずです。
指導者は学生のイントネーションやピッチを確認しつつ、誤用は雰囲気を壊さない程度にフィードバックするといいでしょう。おすすめは、次の時間の初めに修正を入れることです。その場で修正を入れたいのは山々ですが、そうすると打たれ弱い学生のやる気をそぎ、楽しい雰囲気がクールダウンしてしまうおそれがあります。楽しい活動は楽しいまま終わったほうが、覚えた漢字ごと“楽しい思い出”として残るのでは、と思います。
“バラバラ漢字クイズ”の作り方
練習問題を見ていると…

「お、なんか自分で作れそう。」と思った方がいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方のために、私が“バラバラ漢字クイズ”をどうやって作ったか簡単にお話しておきますね。
“バラバラ漢字クイズ”の作り方
- 出題したい熟語を選ぶ
- “どうバラバラにするか”決め、パーツを用意する
- PowerPointスライドに配置する
補足
1.私はChatGPTにオーダーを出し候補を挙げてもらいました。
2.パーツの用意が地味にめんどくさいです。笑
なので、私は“辞典オンラインー漢字辞典ONLINE”でパーツを探しています。リンク先のページでは漢字の構成パーツから漢字を調べることができます。そしてこのサイトのすっごいところは、パーツがコピーできちゃうこと!そう、不要部分をテキストボックスで隠したり、マウスで手を震わせながら色塗りする必要がなくなるんですよ。やったネ!
3. PowerPointでなくとも、Canvaとかでも大丈夫…なはずです。
こう書くと、パーツの用意がいちばん手間ですね。
“バラバラ漢字クイズ”(漢字クイズ教材)、売ってます。
自分で作れるとはいえ、作る時間が惜しいときもありますよね。そこで、私が作ったN2用“バラバラ漢字クイズ”全20問、売ってます。
チラ見せ。


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・問題数 :全20問
・価格 :500円(税込)
・ファイル形式:PowerPoint(.pptx)形式 + PDF
・動作環境 :Microsoft PowerPoint または互換ソフト(例:Googleスライド)で閲覧可
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商品代金は『ご購入申込フォーム』内でお支払となります(PayPal経由クレジット決済のみ)。『ご購入申込フォーム』送信後、ダウンロードURLが自動返信メールで届きます。メールが届かない場合お手数ですが迷惑メールもご確認ください。(PayPalについてはこちらをご参照ください。)
【ご注意ください】
・ダウンロード教材という性質上、返品・返金はご遠慮いただいています。ご理解いただけるとう助かります。
・教室や授業での使用や、使いやすいように編集していただくのは大歓迎です◎
ただし、ファイルの再配布やWeb上への転載はご遠慮くださいませ。
万が一そのような行為を見つけた場合は、まずご連絡差し上げたうえで、必要に応じて対応を検討させていただくことがあります。あらかじめご了承いただけると助かります。
ほかに気になることがあればこの下のQ&Aもご参照くださいね。
Q&A
Q:授業で使いたいのですが、どんな風に取り入れたらいいですか?
「授業の中でどう使う?」にいくつか具体例を書いていますので、そちらもご一読いただけるとうれしいです。
Q:対象のレベルは?
漢字学習がある程度進んだ中級(JLPT N3程度)以上の学習者向けを想定しています。
Q:動作環境は?
PowerPointでのご利用を推奨していますが、Googleスライドでも表示・編集は可能です(一部仕様に違いが出る場合があります)。なお、本教材のスライド中にアニメーションは使用していません。
また、スマートフォンでも閲覧可能ですが、編集はPC上でしたほうがいいと思います…。
Q:購入後、データを編集・印刷しても大丈夫?
教室や授業での使用、および使いやすいように編集していただくのは大歓迎です◎(PCでの編集推奨です…!)
ただし、ファイルの再配布やWeb上への転載はご遠慮くださいませ。
万が一そのような行為を見つけた場合は、まずご連絡差し上げたうえで、必要に応じて対応を検討させていただくことがあります。
また、授業内でお使いになるために印刷するのは『再配布』にはならないのでご自由にどうぞ。拡大印刷してホワイトボード上で“リアルバラバラ漢字クイズ”なんかも面白そうですね!
Q:購入後にサポートや質問があるときはどうすればいい?
この教材は、なるべくシンプルに・気軽にお使いいただけるように作っています。また、ご購入後の再編集や改変をご自由に行っていただけます。そのため、購入後の個別サポートやお問い合わせにはお応えしておりません。ご理解いただけると助かります。
Q:間違いを見つけたんだけど…。
購入後の個別サポートやお問合せにはお応えしていない都合上、こういったありがた~いお申出も受けられません。すみません。間違いを見つけたら、お客様ご自身のデータはお直しになり、あとは「アイツ気づいてないんだな、大したことねーな。」とほくそ笑んでおいてください。。
Q :20問じゃ足りない。続編の予定はある?
20問作るのに気力や知力を使い果たしてしまいました(笑) なので、続編のことは十分休んだ後に考えるつもりです。もしかしたら、このブログ内の記事として“新作”を披露するかもしれません。お楽しみに~!
Q :作者の連絡先は?
教材作者:みきゆき(Miki Yuki)
ブログ:メンヘラ的処世術 URL: https://mikiyuki.online/
お問合せフォーム:お問合せはこちらから (←本教材についてのお問合せ以外に応答します。)
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