ただいま絶賛うつ状態。
この記事を開いたあなたも、いましんどいかもしれませんね。
せっかくなので、うつ状態の「生の声」を記事にしてみます。
これはあくまで私個人の体験談。医学的な正解じゃなくて「こうやって過ごしてますよ」という記録です。
ちなみに、この記事では双極性障害のうつ状態についてお話していますが、うつ病の方にとっても参考になる部分があると思います。
うつ状態ってこんな感じ
双極性障害のうつ状態の症状例
- 認知の歪みがある=考え方や自己認識がおかしい
- 脳内に自分Aと自分Bが混在(Aが本体)
- Bは絶えずダメ出ししてくる
- 頭が回らないので、考える系のことができない
- 座り込む or 寝そべっている時間が長い
- 普段なら5分でできることに30分かかる
私は身体的症状より精神的症状が強く出るほうみたいなのでこんな感じですが、心臓バクバクとかの身体的症状もそこそこあります。うつ状態って全身病ですよね。疲れるわぁ…。
上の6つの中で「あ、ヤバいかも」の指標に使えそうな項目があります。それは6。着替えるのが異様にめんどくさいとか、服を選ぶのが苦痛だったりしたら、うつ状態に片足突っ込んだ状態かもしれません。
私の場合、身だしなみ全般が億劫になってくると「ヤバいかも」と身構えます。
風呂キャンセル界隈の話は共感しかないです。
過ごし方の工夫① 生活編
仕事
私は複数の仕事に就いています。
- 週3の団体事務局のお仕事
- 英語の非常勤講師(週1)
- 日本語の非常勤講師(週1)
今、週3の事務局のお仕事はお休みさせてもらっています。なぜなら、うつの影響で事務局業務をしていると猛烈な眠気に襲われ、かつ注意力・判断力・業務遂行能力がガクっと落ちているからです。
うつ状態のときはできることなら全部休みたい、ってのが本音です。ですが、講師業など「代わりが利かない仕事」は休むと後に響くので(代講とか補講とか)しゃーなしで行っています。
ありがたいことに「なぜか授業は普通にできる」という謎現象のおかげで、非常勤講師のお仕事は穴を空けずに済んでいます。おそらく経験により自動操業が可能なのでは?と個人的に思っています。
ですが、授業後はへとへとに疲れ切っています。
うつ状態でないときなら「帰宅して猫さんを病院に連れて行ってごはん作って」…など、授業後でも活動できますが、うつ状態では無理です。普段より消耗が激しいみたいですね。そりゃそうだ。
なので、安定しているときに授業ネタを多めに用意したり、数年にわたり使い続けられそうなシラバスにしておいたりという“貯金”をするようにしています。
食事
まず、食欲がないんですよね(笑)皆さんはどうですか?
栄養バランスは二の次で、食べられるものを食べています。
うつ状態の前段階や最中は甘い物が欲しくなることが多いです。今回はコーラが異様に好きになりました(笑)太ったら嫌だなと思いダイエットコーラを愛飲していたところ、こんな驚愕のニュースが…(汗)
(参考)私が驚愕したニュース記事がこちら。
認知能力、これ以上落ちたら困ります(泣)…というわけで、今は普通のコーラを飲んでいます。「私は今、脳にブドウ糖を送っている。」が罪悪感をかき消す魔法の言葉です(笑)
睡眠
基本的にうつ状態中は過眠傾向で「寝たいだけ寝る」だったんですが、今回はこいつらのせいおかげでむしろ睡眠不足気味。もっともっと寝たいです(泣)

ごろごろシスターズの所業は、猫飼いさんであれば容易に見当がつくと思いますので割愛します(笑)
「寝たいだけ寝る」ことに対して、「時間を無駄にしている気がする」「何もしていない罪悪感を覚える」、というのを聞くことがあります。
以前は私も同じように考え、眠くてもできるだけ起きているようにしていました。
でも、そもそも「なぜうつ状態になったのか」を考えたとき、身体や脳を休めることはとても大事なことなんだと思い直し、「寝たいだけ寝る」ようになりました。
家事
私は元々料理が苦手なんですが、うつ状態になると禁忌行動になります。これは、「段取りが考えられない」からなんじゃないかと考えています。
このためか、休職に入る直前には夕飯を準備するのに4~5時間はかかっていました。
夕食がなかなか出てこないし、出てきたら妻は疲れ切っているしで夫も「ヤバい」と思ったのか、今はミールサービスを頼んでくれています。あっためるだけでラクちん。
(参考)うちが頼んでるミールサービスはこちら。
でもうつ状態のときって「あっためるだけ」でも気合を入れないとできないんですよね…(汗)
家事全般にわたって、「最低限のことだけやる」を心がけています。
一度、心の慰めにと夫が花を買ってきてくれたことがありました。普段の私なら喜んだでしょうが、そのときはうつ状態にあり、「チッ、水替え、水切り…手間が増えた。」と忌々しく思いました。(思っただけですよ…。)
ここだけ聞くと「情緒を解さない奥さん」的な批判をしそうですが、うつ状態のときはこんなもんだと思います。同じような思いをしたことがある方、気にする必要ないと思いますよ~!
過ごし方の工夫②メンタル編
自己否定モードにどう対処しているか
自己否定モードとは、例えば寝てばかりいる自分をダメな奴とか社会不適合者だと罵ったりするようなモードです。うつ状態に入ると認知が歪み、物事を妥当に見られなくなるそうです。
このイヤなモードはうつ状態に入ると必ず100%訪れてきます。
今回、このモードから脱する強力な武器を手に入れました。
それは“ラベリング”です。
例えば、こんな感じで“症状”ラベルをペタッと貼っていきます。
ラベリングの具体例(会話風)
夫が無口 → 「料理がまずいのかな?」
→ 自分にツッコミ:「それは“症状”のせいだよ」
友達にほめられる → 「本音じゃないんだろう」
→ 「ほめ言葉を受け取れないのも“症状”」
猫がフードを食べた → 「どうせすぐ飽きる」
→ 「素直に受け取れないのも“症状”」
こうやって「症状」と言葉にしてしまうと、ネガティブ思考が“病気が見せている映像”みたいに感じられて、距離を置けるんです。
「病気がこのように考えさせている」「病気が言わせている」
ってことです。
今回のうつ状態ではじめてこの方法を試したのですが、強力です。すごくラクになりました。
「これも症状」「あ、これも症状か…」とどんどんラベリングしていくうちに、自分が浄化されたかのような錯覚に陥りました(笑)
うつ状態の間に染みついてしまった「不適切な自己認識」は、うつ状態が引いても自分の中に残っていると思うんです。
そして長年にわたって心にシミとして残ります。
そういうのを、ラベリングによって取り除いたら、本当の自分が見えてきたというか。
不思議な感覚でした。
ラベリングはほんとお勧めですので、「頭ぐるぐる」「苦しい」人はやってみてください!
SNSや人付き合い
SNSは見るのをやめています。リア充投稿なんて悪い刺激でしかないです。
でも!インスタやTikTokの猫に関するリール動画はガン見します。もちろんほのぼの系をチョイス。
日頃からほのぼの系中心に視聴していれば、アルゴリズムにより好みに合うものだけが上がってくる仕組みなので、“母猫を失くした仔猫”などのかわいそう系をうっかり見ちゃう事故を防げます!
友達付き合いは最小限。もとより、仲の良い友達には病気のことを話してあります。お誘いがあれば、誘われて嬉しいものだけ行きます。それでも当日が近づいてきて憂鬱になってしまったら断るようにしています。
厄介なのは会議系です。学校だと期末に教務会議があったりします。出なくていいものは出ませんし、オンライン参加ができるものはオンラインで出席します。オンラインで出席すると、下はスウェットだったりします。
猫さんと過ごす時間は増やす
ごろごろシスターズは私の睡眠を奪うだけでなく、大いなる癒しも提供してくれます。
また、お世話をすることで何となく“義務を果たしている感”も得られるのもポイントかと。もちろん、お世話は最低限です。無理はしません。例えばこんな感じです(画像を見てね)
めいちゃんの歯みがきのようす。360°歯ブラシに“歯みがきちゅ~る”を付けて敷居を下げたけど、ちゅ~るだけベロベロなめとられて終ー了ー~(笑)


うつ状態のときはあまり“笑い”がないですよね。面白いと思わないというか…。そんな私にごろごろシスターズは「クスッ」「アハハ」をくれる、貴重な存在です。睡眠時間が奪われたってなんのそのです。
よくある誤解にアンサー
双極性障害のうつ状態やうつ病に対するよくある誤解に私なりに答えてみます。
うつって甘えでしょ?
うつ、という言葉がこれほど広く認知されても、まだこんな風に思っている人がいることは残念です。甘えて治るならとっくに治ってます。双極性障害やうつ病は、そういう気分・性格的なものではなく、脳の異常です。病気です。
お仲間のみなさんへ:「甘え」と言ってくる人がいたらスルーしましょう。うつ状態のときに闘ってはいけません。きっととても悲しいと思いますが、理解してくれる人に共有して慰めてもらいましょう。
気合で乗り越えろ!
気合が入らない病気です。
何もしていないようにしか見えないんだけど、それで療養なの?
身体的な動きがないので何もしていないように見えると思いますが、内心フルマラソンを完走したぐらいに消耗してます。脳をかち割ってお見せしたいです。
まとめ
うつ状態はしんどいです。
特に、落ちていくときの底なし沼感にいるときは「もう2度と這い上がってこれないんじゃないか」って毎度思います。苦しくて苦しくて、死を考えることだってあります。
それでも、「とりあえず今日一日」「死ぬんなら猫さんにとびきりおいしいおやつをあげてから」など考えながら、一瞬一瞬をとりあえず生き延びるぐらいの気持ちで過ごしています。
先のことは考えず、“いま、ここ”に存在することが大事だと感じています。
小さな工夫をすれば少しラクにいられるかもしれませんよ。
この記事が同じように苦しい人に届きますように。
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